基本講義 債権各論II 不法行為法 第3版【電子版】

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基本講義 債権各論II 不法行為法 第3版【電子版】

定価:
2,695
(本体:2,450円+税)
難易度:入門

発行日:2018年4月10日

発行:新世社

ISBN:978-4-88384-902-4

サイズ:電子書籍

ページ数:270ページ

在庫:品切れ

内容詳細

斯学の決定版テキスト,待望の最新版! 2017年 民法(債権関係)改正における不法行為にかかわる諸規定の改正を詳説し,近時の重要判例を含めて内容を更新・拡充した.さらに法科大学院生・司法試験受験者に必要な解説も適宜追加している.読みやすい2色刷.

本商品は改訂版を刊行したため,販売を中止しました.改訂版はこちら からお求めいただけます.

目次

第1章 不法行為制度
  1.1 不法行為制度とは,どのような制度か?
  1.2 不法行為制度のもとでの救済―損害賠償が原則
  1.3 損害賠償の基本原理―どのような場合に損害賠償が認められるのか?
  1.4 過失責任の原則が採用された理由―過失責任を支える基本的考え方
  1.5 過失責任の原則の例外―無過失責任
  1.6 無過失責任を支える基本的考え方
  1.7 過失責任の枠内での修正へのインセンティブ―過失の主張・立証責任
  1.8 「過失責任の原則」の修正
  1.9 次章以降の解説への架橋―民法709条に基づく損害賠償請求
  本書を読み進めるにあたり,知っておいてほしい基礎知識

第2章 権利侵害
  2.1 条文の文言の確認
  2.2 「権利侵害」要件策定へのインセンティブ―不法行為責任成立場面の限定
  2.3 判例の転回―「法律上保護された利益」への拡大(大学湯事件)
  2.4 権利侵害から違法性へ(その1)―違法性徴表説の登場
  2.5 権利侵害から違法性へ(その2)―相関関係論
  2.6 「違法性」評価基準の修正論―受忍限度論
  2.7 「違法性」要件不要論―「権利侵害」要件と「故意・過失」要件による処理
  2.8 「権利」論の再生―「権利侵害」要件の再評価
  2.9 再び平成16年改正後の条文文言へ

第3章 故意・過失
  3.1 過失責任の原則―ここまで学んだことの再確認を兼ねて
  3.2 故意の意義
  3.3 過失の意義
  3.4 過失評価の対象
  3.5 過失の判断基準(その1)―誰の能力を基準とするか?
  3.6 過失の判断基準(その2)―いつの時点での能力を基準とするか?
  3.7 過失の判断基準(その3)―過失判断の前提としての具体的危険・予見可能性
  3.8 過失の判断基準(その4)―行為義務違反の判断因子
  3.9 過失の主張・立証責任―規範的要件としての「過失」
  3.10 失火責任法の特別規定

第4章 因果関係
  4.1 「何」と「何」との因果関係?
  4.2 責任設定の因果関係の判断構造
  4.3 因果関係判断の基礎―条件関係(事実的因果関係)
  4.4 不可欠条件公式による条件関係の判断の限界
  4.5 因果関係の判断基準時
  4.6 因果関係の主張・立証責任―被害者側
  4.7 因果関係の証明度―「高度の蓋然性」
  4.8 因果関係の立証の緩和
  4.9 「相当因果関係」の理論について

第5章 損害
  5.1 損害とは―差額説
  5.2 金額差額説―個別客体差額説と総体財産差額説
  5.3 差額説の限界
  5.4 個別損害項目積上げ方式による差額計算
  5.5 具体的損害計算の原則と抽象的損害計算
  5.6 人損における逸失利益算定―具体的損害計算の修正
  5.7 物損の場合
  5.8 損害の主張・立証責任
  5.9 慰謝料の算定―慰謝料の果たす機能
  5.10 損害賠償請求の方法
  5.11 賠償されるべき損害の確定―加害行為(・権利侵害)と損害との相当因果関係,さらに民法416条の類推適用論
  5.12 弁護士費用の賠償
  5.13 遅延損害金(遅延利息)
  補論―相当因果関係についての筆者の考え方

第6章 損害賠償請求権の主体
  6.1 前章までのパターンとの違い
  6.2 生命侵害と損害賠償請求権の相続問題(その1)―問題の所在
  6.3 生命侵害と損害賠償請求権の相続問題(その2)―財産的損害賠償請求権の相続可能性
  6.4 生命侵害と損害賠償請求権の相続問題(その3)―慰謝料請求権の相続可能性
  6.5 間接被害者の損害賠償請求(その1)―問題の所在
  6.6 間接被害者の損害賠償請求(その2)―肩代わり損害の場合
  6.7 間接被害者の損害賠償請求(その3)―定型的付随損害の場合
  6.8 間接被害者の損害賠償請求(その4)―企業損害の場合
  6.9 胎児の損害賠償請求権

第7章 損害賠償請求に対する抗弁(1)
  7.1 責任無能力の抗弁
  7.2 責任能力の意義
  7.3 誰が責任無能力者か?
  7.4 責任無能力者の監督義務者の責任
  7.5 行為者に責任能力がある場合の保護者の損害賠償責任
  7.6 その他の抗弁―「違法性阻却事由」(正当化事由)と言われているもの

第8章 損害賠償請求に対する抗弁(2)
  8.1 承前
  8.2 抗弁(その1)―過失の評価障害事実
  8.3 抗弁(その2)―過失相殺
  8.4 抗弁(その3)―被害者側の過失
  8.5 抗弁(その4)―被害者の素因
  8.6 抗弁(その5)―損益相殺
  8.7 抗弁(その6)―損益相殺的な調整
  8.8 抗弁(その7)―消滅時効
  8.9 抗弁(その8)―損害賠償債権を受働債権とする相殺の可否

第9章 使用者の責任・注文者の責任
  9.1 使用者責任の意味
  9.2 使用者責任の要件事実―概観
  9.3 使用関係
  9.4 事業執行性
  9.5 民法715条1項ただし書の免責立証
  9.6 使用者が賠償した場合の,被用者に対する求償権
  9.7 代理監督者の責任
  9.8 民法709条に基づく被用者の損害賠償責任
  9.9 民法709条に基づく法人自身の不法行為責任(法人過失論)
  9.10 使用者責任に類似する制度(その1)―国家賠償法1条に基づく国・地方公共団体の損害賠償責任
  9.11 使用者責任に類似する制度(その2)―代表者の不法行為を理由とする法人の損害賠償責任
  9.12 使用者責任に類似する制度(その3)―注文者の責任

第10章 物による権利侵害―工作物責任・営造物責任・製造物責任・動物占有者の責任
  10.1 物による権利侵害と損害賠償責任
  10.2 工作物責任の概要
  10.3 工作物の意味
  10.4 設置・保存の瑕疵
  10.5 因果関係
  10.6 占有者の免責立証
  10.7 所有者の無過失責任
  10.8 被害者に賠償した占有者・所有者の求償権
  10.9 工作物責任と類似する制度―営造物責任
  10.10 製造物責任
  10.11 動物占有者の損害賠償責任

第11章 共同不法行為・競合的不法行為
  11.1 競合的不法行為と共同不法行為
  11.2 競合的不法行為(不法行為責任の競合)
  11.3 共同不法行為の基本的な仕組み(その1)―伝統的考え方による場合
  11.4 共同不法行為の基本的な仕組み(その2)―最近の考え方による場合
  11.5 関連共同性の意味
  11.6 共同不法行為の効果
  11.7 共同不法行為者間の求償権
  11.8 共同行為者の1人について生じた事由の影響

第12章 差止請求と損害賠償
  12.1 差止請求を認めることの必要性
  12.2 生活妨害の差止めとその法的根拠
  12.3 差止請求と受忍限度
  12.4 請求の特定性
  12.5 差止めと損害賠償―「将来の損害」の賠償可能性
  12.6 関連問題:将来損害項目と事情変更

第13章 名誉毀損および人格権・プライバシー侵害
  13.1 名誉毀損と人格権・プライバシー侵害
  13.2 名誉と名誉毀損の意義
  13.3 名誉毀損の免責法理―真実性の抗弁と相当性の抗弁
  13.4 意見・論評による名誉毀損
  13.5 人格権・プライバシーの権利の意味―総論
  13.6 平穏生活権としてのプライバシーの権利
  13.7 自己情報コントロール権としてのプライバシーの権利
  13.8 自己決定権としての人格権
  13.9 名誉毀損,人格権・プライバシー侵害の効果(その1)―損害賠償
  13.10 名誉毀損,人格権・プライバシー侵害の効果(その2)―差止請求
  13.11 名誉毀損,人格権・プライバシー侵害の効果(その3)―原状回復
  13.12 パブリシティの権利

第14章 医療過誤・説明義務違反
  14.1 医療過誤損害賠償請求事件における訴訟物
  14.2 患者の権利・利益―「権利侵害」要件
  14.3 因果関係
  14.4 診療上の過失―医療水準論
  14.5 説明義務―診療行為に対する患者の同意(承諾)
  14.6 診療行為と家族の同意(承諾)
  14.7 転送義務・転送指示義務

第15章 自動車損害賠償保障法上の運行供用者責任
  15.1 自動車事故と不法行為責任
  15.2 運行供用者責任の追及―自賠法3条本文
  15.3 運行供用者責任の免責事由―免責3要件ほか
  15.4 運行供用者の意義
  15.5 運行の意義

事項索引
判例索引

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