有機反応論入門

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サイエンスライブラリ化学  8

有機反応論入門

定価:
1,595
(本体:1,450円+税)
難易度:中級

発行日:1978年6月1日

発行:サイエンス社

ISBN:978-4-7819-0227-2

サイズ:並製A5

ページ数:128ページ

在庫:在庫あり

内容詳細

置換基の性質と反応機構について初心者向にまとめた好個のテキスト・参考書である.

目次

0 はじめに 有機電子説が生まれてきた背景と有機反応論の現状
1 化学結合と分子の形
1-1 原子の中で電子はどこにいるか,原子軌道の形
1-2 共有結合と分子原子軌道モデル
1-3 ベンゼンの構造と共鳴エネルギー
1-4 二,三の化合物の共鳴構造式
1-5 演習問題
2 有機反応の形式とエネルギーの変化
2-1 有機反応にはどんな形式があるか
2-2 反応の進行により系のエネルギーはどう変わるか
2-3 演習問題
3 酸・塩基の強さと置換基の効果
3-1 酢酸の酸性度は置換基によってどう変わるか;置換基のI効果
3-2 安息香酸の酸性度は置換基によってどう変わるか;置換基のM効果
3-3 酸と塩基にはほかにどんなものがあるか
3-4 演習問題
4 脂肪族化合物の求核置換反応
4-1 SN2反応とはどんな反応か
4-2 SN1反応とはどんな反応か
4-3 基質の構造とSN2反応の起こりやすさ
4-4 求核試薬の反応性と溶媒効果
4-5 SN1反応におよぼす種々の因子
4-6 SNiとかSN2'反応とはどんな反応か
4-7 置換反応にはほかにどんなものがあるか
4-8 演習問題
5 オレフィンをつくる脱離反応
5-1 E1反応とは何か;SN1反応との関係
5-2 E1反応ではどんなオレフィンができやすいか;Zaitsev則について
5-3 E2反応とはどんな反応か
5-4 アルキル基の構造とSN2,E2の起こりやすさ
5-5 試薬の塩基性とSN2,E2の起こりやすさ
5-6 E2反応のくわしい姿;トランス-脱離とシス-脱離
5-7 E2反応のくわしい姿;オレフィンの配向性
5-8 E1cB反応とはどんな反応か
5-9 d-脱離反応とカルベン
5-10 演習問題
6 オレフィンに付加する反応
6-1 ハロゲン化水素(HX)の求電子付加;付加の配向性とMarkovnikov則
6-2 HX付加の立体化学
6-3 ハロゲン(X2)の求電子付加
6-4 水素化ホウ素のオレフィンへの付加
6-5 その他の求電子付加にはどんなものがあるか
6-6 求核付加はどんな場合に起こるか
6-7 演習問題
7 転位反応
7-1 Wangner-Meerwein転位とピナコール転位
7-2 Beckmann転位
7-3 Hofmann転位
8 芳香核求核置換反応
8-1 普通のArSN反応
8-2 ベンザインとはどんな化学種か
8-3 演習問題
9 芳香核への求電子置換反応
9-1 ベンゼンの臭素化はどのように進むか
9-2 ニトロ化はどのようにして起こるか
9-3 スルホン化反応
9-4 モノ置換ベンゼンに対する反応性は置換基によってどのような影響を受けるか
9-5 Friedel-Crafts反応
9-6 ジアゾカップリング反応
9-7 演習問題
10 カルボニル化合物の反応
10-1 カルボニル基のもつ性質
10-2 カルボニル基への求核的付加
10-3 カルボニル化合物とカルボアニオンの反応;炭素-炭素結合をつくる合成的に重要な反応
10-4 エステルの酸加水分解はどのように進むか
10-5 エステルのアルカリ加水分解はどのように進むか
10-6 エステルの縮合反応;Claisenのアセト酢酸エステル合成とDieckmann縮合
10-7 演習問題
11 ラジカルの発生と反応
11-1 ラジカルとは何か
11-2 ラジカルを発生するにはどうするか
11-3 ラジカルはどんな反応をするか
11-4 演習問題
12 付加環化反応と多中心反応
12-1 Diels-Alder反応;付加環化がおこる条件
12-2 電子環化反応,Cope転位,Claisen転位
12-3 演習問題
13 演習問題解答

サポート情報

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