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新法学ライブラリ 32

「国際民事訴訟法」

石黒一憲(東京大学名誉教授) 著

定価:3,132円(本体2,900円+税)
発行:新世社
発行日:1996-02-01
ISBN 978-4-915787-60-7 / A5判/360頁


<内容詳細>
国際化の進展に伴い,国際企業間紛争などの通商摩擦や民事紛争などの問題は枚挙に暇がない.本書は,統一的な理論体系の下に狭義の国際民事訴訟法と国家管轄権の一般理論を,最近の判例を重視しつつ平易に解説する.

<目次>
1 「牴触法」の体系と「国際民事訴訟法」
    1-1 国際民事訴訟(手続)法とは?
    1-1-1 はじめに
    1-1-2 訴訟と非訟?
    1-2 問題の全体像
    1-2-1 国際企業間紛争を例に
    1-2-2 異種手続との国際的競合の可能性
    1-2-3 プレイヤーとしての国家
    1-2-4 動態的な問題把握の必要性
    1-2-5 家族生活と国境
    1-2-6 ボーダーレス社会と「国境」
    1-3 牴触法上の民事・非民事の基本的区別について
    1-3-1 はじめに
    1-3-2 準拠法選択との関係
    1-3-3 アメリカの民事没収裁判の承認・執行?
    1-3-4 アメリカの懲罰的損害賠償制度との関係
2 国家管轄権の一般理論
    2-1 国家法の域外適用−概観
    2-1-1 域外適用と国家管轄権
    2-1-2 英米の訴訟類型・管轄権原理の不当な投影
    2-1-3 「属地主義」対「効果理論」−基本的な対立の構図?
    2-1-4 アメリカ内部でのその後の動き
    2-1-5 一般国際法上の種々の管轄権原理との関係
    2-1-6 属地主義と若干の捩れ現象−刑事法の場合を中心に
    2-1-7 効果理論を越えて?−「過度な」域外適用
    2-1-8 アメリカの革命的牴触法学説の不当な影響
    2-2 域外適用をめぐる国際紛争事例の諸断面
    2-2-1 「域外適用」対「対抗立法」
    2-2-2 レイカー航空事件−対抗立法を越えて?
    2-2-3 マーク・リッチ事件と国際的な税金摩擦
    2-2-4 日米税金摩擦−Auto Casesの場合
    2-2-5 対抗立法としての各国の銀行秘密規定
    2-2-6 再び「対抗立法を越えて?」
    2-2-7 ズワイ蟹輸入カルテル事件−通商法301条との接点
    2-2-8 域外的差止命令と国家管轄権
    2-2-9 「一方的国内措置」の国際法規範性?
    2-3 我国法規の域外適用
    2-3-1 わが独禁法の域外適用
    2-3-2 国際課税の諸原則をめぐって
    2-3-3 オデコ事件と外国法人課税
    2-3-4 わが証券取引法・外為法等と域外適用
    2-3-5 わが環境法規と域外適用
    2-4 執行管轄権とその限界
    2-4-1 国境を越えた公権力行使の禁止
    2-4-2 隠れた域外的公権力行使の諸相
    2-4-3 アメリカの問題ある動き
    2-4-4 国有化・収用措置の国際的効力
    2-4-5 英米におけるコミティの特殊な機能\r
    2-4-6 措置国内の資産に関する権利変動
    2-4-7 国際民事手続法的アプローチ−準拠法的アプローチを越えて
    2-4-8 資産凍結措置の取扱い−「分水嶺」はどこか?
    2-4-9 アングロ・イラニアン石油事件の牴触法的評価
    2-4-10 東京高裁の立場−アメリカのアクト・オブ・ステート・ドクトリンの不当な影響?
    2-4-11 アメリカのアクト・オブ・ステート・ドクトリンの問題性
    2-4-12 国際金融取引とアライド・バンク事件
    2-5 国際的な「共助」枠組をめぐって
    2-5-1 国際的な情報交換
    2-5-2 我国の銀行検査・税務調査とアメリカのディスカヴァリ命令?
    2-5-3 国際的な税の執行共助と租税法律主義
    2-5-4 刑事司法共助と「双方可罰性」−税の徴収共助へのその応用?
    2-5-5 国際私法共助と国際摩擦
    2-6 民事裁判権行使への外在的・国際法的制約
    2-6-1 はじめに
    2-6-2 国家の裁判権免除
    2-6-3 外交官等及び国際組織のイミュニティ
3 国際私法と国際民事訴訟法との交錯
    3-1 準拠法選択の論理の徹底−「ドイツ型牴触規定観」の構造を軸として
    3-1-1 ドイツ型牴触規定観とは?
    3-1-2 並行理論をめぐって
    3-1-3 外国非訴訟裁判の承認−ドイツ型牴触規定観の活路として?
    3-1-4 江川教授の準拠法の要件論をめぐって
    3-1-5 法例における「三位一体的把握」?
    3-1-6 国際裁判管轄と当事者の国籍
    3-2 「場所は行為を支配する」の原則とその再構成−訴訟・非訟の峻別論を越えて
    3-2-1 ドイツ型牴触規定観の“論理”の危うさについて
    3-2-2 「場所は行為を支配する」の原則とその歴史的機能\r
    3-2-3 裁判所を担い手とする非訟事件と「方式」
    3-2-4 「内外国家機関相互の代替可能性」とその牴触法上の基礎づけをめぐって
    3-2-5 我国における審判離婚・調停離婚の可否とその基礎づけ
    3-2-6 「場所は行為を支配する」の原則のもう1つの再構成
    3-3 「場所は行為を支配する」の原則とは別のアプローチ?
    3-3-1 ドイツにおける「方式」概念の狭小化とその帰結
    3-3-2 「訴提起による時効中断」の問題を中心に
    3-2-3 何が違って来るのか?
4 国際裁判管轄−民事裁判権行使への内在的・国際民事訴訟法的制約
    4-1 問題の所在
    4-1-1 はじめに
    4-1-2 国際裁判管轄の原則的非専属性
    4-1-3 財産所在地管轄といわゆる「過剰管轄」
    4-1-4 英米の「差押管轄」的発想をめぐって
    4-1-5 アメリカのジュリスディクション法理の展開過程
    4-1-6 フォーラム・ノン・コンヴェニエンスの法理
    4-1-7 国際的な裁判拒絶の防止と「緊急管轄」
    4-2 論争の経緯とマレーシア航空事件最高裁判判決−財産関係事件の国際裁判管轄に即して
    4-2-1 逆推知説と条理説?
    4-2-2 マレーシア航空事件最高裁判決−事案の個性とその一般論
    4-2-3 「特段の事情」による利益衝量
    4-2-4 不法行為地の決定方法をめぐって
    4-2-5 義務履行地管轄をめぐって
    4-2-6 義務履行地の決定方法
    4-2-7 いわゆる主観的併合(民訴21条)をめぐる基本的な問題状況
    4-2-8 主観的併合の可否をめぐる判断基準
    4-3 家事事件の国際裁判管轄
    4-3-1 離婚の国際裁判管轄−最高裁昭和39年大法廷判決とその背景
    4-3-2 遺棄の要件?−事案との関係とそのルーツ
    4-3-3 「遺棄された妻」という特殊イギリス的問題設定とその後
    4-3-4 若干の判例分析からの帰結と展望
    4-3-5 親子・相続事件等の国際裁判管轄
    4-3-6 子の国際的な奪取と国際裁判管轄
    4-4 国際的な合意管轄・応訴管轄
    4-4-1 家事事件と合意・応訴による管轄?
    4-4-2 家事事件で合意・応訴による管轄を認めた裁判例?
    4-4-3 合意・応訴に言及する必然性?
    4-4-4 財産関係事件と国際的合意管轄−チサダネ号事件の場合
    4-4-5 チサダネ号事件最高裁判決
    4-4-6 チサダネ号事件とBremen v.Zapata事件判決
5 外国判決の承認・執行
    5-1 承認の対象
    5-1-1 はじめに
    5-1-2 民訴200条に言う「判決」とは?
    5-1-3 再び「準拠法選択の論理」との相剋?
    5-1-4 「確定」の概念をめぐって
    5-1-5 承認対象の「民事」性−萬世工業事件再論
    5-2 承認の要件
    5-2-1 承認管轄と審理管轄
    5-2-2 知的財産権侵害と差止命令−承認管轄の問題として
    5-2-3 手続的保障と手続的公序?
    5-2-4 最判昭和58年6月7日とその背景
    5-2-5 海外賭博債務と公序要件
    5-2-6 相互の保証の要件の現実的機能?
    5-3 承認の効果
    5-3-1 概観
    5-3-2 判決効の及ぶ範囲−承認国側からの調整の余地について
    5-3-3 外国判決承認に伴う時効期間の変動−外国判決の法律要件(構成要件)的効果
    5-3-4 承認された外国判決に対する変更・請求異義の訴をめぐって
    5-3-5 実質的再審査禁止原則の空洞化?
6 国際的訴訟競合
    6-1 関西鉄工事件と原被告逆転型国際的訴訟競合
    6-1-1 はじめに
    6-1-2 関西鉄工事件の構造
    6-1-3 関西鉄工事件をめぐる一連の判決
    6-1-4 関西鉄工事件への評価
    6-2 その後の判例展開と基本的視点
    6-2-1 「原被告逆転型」と「原被告共通型」との基本的区別
    6-2-2 国際裁判管轄決定上の1要素としての国際的訴訟競合
    6-2-3 強者から弱者への債務不存在確認請求?
    6-2-4 ナンカセイメン事件−関西鉄工事件の事案との比較
    6-2-5  ナンカセイメン事件東京地裁判決の処理定式
    6-3 理論上の争点
    6-3-1 はじめに
    6-3-2 二重起訴の「抗弁」?
    6-3-3 承認予測説?
7 国際倒産・国際仲裁
    7-1 国際倒産
    7-1-1 はじめに
    7-1-2 準拠法ルートでの外国倒産手続の承認?
    7-1-3 わが倒産属地主義−従来の理解
    7-1-4 わが倒産帰属地主義の硬直緩和への解釈論的努力
    7-1-5 判例におけるわが倒産属地主義の緩和と問題点
    7-1-6 国際倒産と準拠法−基本的アプローチ
    7-2 国際仲裁
    7-2-1 はじめに
    7-2-2 仲裁合意の妨訴抗弁性
    7-2-3 三菱自動車事件アメリカ連邦最高裁判決の真意?−仲裁可能性をめぐって
    7-2-4 国際仲裁と準拠法
    7-2-5 リングリング・サーカス事件1審判決をめぐって
    7-2-6 リングリング・サーカス事件控訴審判決の論理
    7-2-7 リングリング・サーカス事件1・2審判決への疑問
    7-2-8 外国仲裁判断の承認・執行