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SGCライブラリ 125

臨時別冊・数理科学2016年5月
「重点解説 スピンと磁性」
〜 現代物理学のエッセンス 〜

川村 光(大阪大学教授) 著

定価:2,300円(本体2,130円+税)
発行:サイエンス社
発行日:2016-05-25
JAN 4910054700565 / B5判/168頁


<内容詳細>
学部レベルの力学,電磁気学,量子力学,統計力学に基づき,素粒子のスピン自由度からマクロな磁性体が示す多様な巨視的磁性現象に至るまで,「スピン」と「磁性」の全体像を,有機的な一つながりのものとして記述しようと試みた.各々の階層,各々の現象・法則性の間の相互関係を明らかにすることで,現代物理学の断面を顕わにした得難い一冊.

<目次>
第1章 序
  1.1 スピンとは?
  1.2 物質の磁性
  1.3 スピンと磁性−本書の構成

第2章 スピンの発見
  2.1 アルカリ原子の2準位項分裂とシュテルン-ゲルラッハの実験
  2.2 自転する電子とスピン
  2.3 スピン磁気モーメント
  2.4 スピン軌道相互作用とトーマス因子

第3章 パウリのスピン理論−非相対論的量子力学
  3.1 非相対論的量子力学とシュレーディンガー方程式
  3.2 パウリ方程式
  3.3 パウリ行列
  3.4 スピノール

第4章 ディラックのスピン理論−相対論的量子力学
  4.1 ディラック方程式
  4.2 スピン角運動量
  4.3 空孔理論と反粒子
  4.4 スピン磁気モーメント
  4.5 スピン軌道相互作用

第5章 スピンと統計
  5.1 同種粒子の統計性
  5.2 量子理想気体
  5.3 理想フェルミ気体の性質
  5.4 理想ボース気体の性質

第6章 磁性の起源−スピンと軌道
  6.1 電子スピンによる磁性
  6.2 電子の軌道運動による磁性
  6.3 ランジュバン常磁性
  6.4 ラーモア反磁性
  6.5 パウリ常磁性
  6.6 ランダウ反磁性

第7章 自由イオンの磁性
  7.1 LS多重項
  7.2 フントの規則
  7.3 LS結合と全角運動量J
  7.4 ランデのg因子

第8章 固体内の磁性イオンと結晶場
  8.1 結晶場
  8.2 立方対称結晶場−1電子の場合
  8.3 立方対称結晶場−多電子の場合
  8.4 低対称結晶場
  8.5 軌道角運動量の消失とヤーン-テラー効果
  8.6 磁気異方性
  8.7 ヴァン・ヴレック常磁性
  8.8 クラマースの定理
  8.9 強い結晶場と弱い結晶場−高スピンと低スピン

第9章 交換相互作用
  9.1 直接交換相互作用−ポテンシャル交換
  9.2 直接交換相互作用−運動交換
  9.3 超交換相互作用
  9.4 異方的交換相互作用−ジャロシンスキー-守谷相互作用
  9.5 結晶の対称性とスピンの変換性
  9.6 結晶の対称性とジャロシンスキー-守谷相互作用
  9.7 間接交換相互作用−RKKY相互作用

第10章 協力現象としての磁性と磁気相転移
  10.1 磁気相転移
  10.2 臨界現象と臨界指数
  10.3 対称性の自発的破れ
  10.4 ユニヴァーサリティ
  10.5 スケーリング

第11章 新奇な磁性I−フラストレート磁性体
  11.1 フラストレーションとは?
  11.2 幾何学的フラストレート磁性体
  11.3 カイラリティ
  11.4 フラストレート系の臨界現象
  11.5 多自由度間カップリングI:格子−巨大磁歪
  11.6 多自由度間カップリングII:誘電−マルチフェロイクス
  11.7 多自由度間カップリングIII:伝導電子−異常ホール効果
  11.8 トポロジカル励起,スピンテクスチャ

第12章 新奇な磁性II−乱れとスピングラス
  12.1 スピングラスとは?
  12.2 スピングラス秩序状態
  12.3 スピングラスの統計力学モデルとレプリカ対称性の破れ
  12.4 ランダム磁気異方性
  12.5 スピングラスとカイラリティ

第13章 新奇な磁性III−量子効果とスピン液体
  13.1 スピン液体とは?
  13.2 1次元量子スピン系
  13.3 量子スピン液体
  13.4 RVB状態
  13.5 実験的に観測された「量子スピン液体」
  13.6 ランダムネスが誘起する「量子スピン液体」

第14章 遍歴する電子と磁性
  14.1 遍歴磁性
  14.2 局在モーメントと伝導電子−近藤効果
  14.3 電子相関とハバードモデル
  14.4 強相関電子系
  14.5 最後に

参考文献
索引