マクスウェル方程式

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SGCライブラリ  39

臨時別冊・数理科学2005年5月

マクスウェル方程式

電磁気学のよりよい理解のために
定価:
2,064
(本体:1,876円+税)
難易度:中級

発行日:2005年5月25日

発行:サイエンス社

ISBN:4910054700558

サイズ:並製B5

ページ数:216ページ

在庫:品切れ

内容詳細

電磁気学を,マクスウェル方程式からスタートして,その構造を深く調べていく. テンソル,超関数といった数学ツールにより,概念や現象を明瞭に表現すること を試みる.理工系の道を進む方々が,電磁気学を,整理された形で我がものと するための一助となるテキスト・参考書.

目次

第1章 序章
1.1 マクスウェル方程式
1.2 SI系単位と物理定数
1.3 記法について

第2章 ベクトル再入門
2.1 ベクトルと内積
2.2 数ベクトルと量ベクトル
2.3 基底と成分
2.4 座標系の変換
2.5 ベクトル積
2.6 双対ベクトル

第3章 テンソル
3.1 テンソル積
3.2 テンソル\r
3.3 テンソルの変換則と既約分解
3.4 平行四辺形と平行六面体─反対称テンソル\r
3.5 テンソル積の反対称化
3.6 スカラー・ベクトルパラダイムとその問題点

第4章 場とブラックボックス
4.1 線要素,面積要素,体積要素
4.2 テンソル場─ブラックボックスとしての場
4.3 反対称テンソル場─微分形式

第5章 ベクトル解析と微分形式
5.1 微分積分学の基本定理
5.2 線積分,面積分,体積積分
5.3 領域の境界
5.4 関数の勾配
5.5 ストークスの公式
5.6 ガウスの公式
5.7 星印作用素
5.8 テンソル表記されたマクスウェル方程式
5.9 ラプラシアン
5.10 勾配・渦,発散のイメージ

第6章 電場・磁場の幾何学的イメージ
6.1 真空中におけるEとD,BとHの関係
6.2 反対称テンソルの向きづけ

第7章 デルタ関数と超関数
7.1 線形汎関数
7.2 関数列としての超関数
7.3 デルタ関数の微分
7.4 畳込み
7.5 3次元のデルタ関数とその表現
7.6 2次元,3次元でのスケール交換
7.7 クーロンポテンシャルの微分公式
7.8 点電荷に対するポアソンの方程式

第8章 クーロンの法則とビオ・サーバルの法則
8.1 基本法則
8.2 静止した点電荷とデルタ関数
8.3 静電場─クーロンの法則
8.4 定常電流による磁場─ビオ・サーバルの法則
8.5 等速運動する点電荷に対する電磁場
8.6 デルタ関数で与えられる電荷分布,電流分布
8.7 まとめ
第9章 電気双極子と微小環状電流
9.1 電気双極子のつくる電場
9.2 微小環状電流がつくる磁場
9.3 電気双極子と微小環状電流のちがい
9.4 無限長ソレノイド
9.5 電気2重層
9.6 電気双極子と微小環状電流が受ける力

第10章 巨視的マクスウェル方程式
10.1 点状分布と連続分布
10.2 巨視的マクスウェル方程式
10.3 電気双極子,微小環状電流の粗視化の意味
10.4 物質場

第11章 電磁場のエネルギーと運動量
11.1 電磁場のエネルギー
11.2 電磁場の力学的作用
11.3 エネルギー保存則
11.4 正弦波的に時間変化する場に対するエネルギー保存則
11.5 運動量の保存則

第12章 媒質と電磁場
12.1 媒質の応答
12.2 外場,内部平均場,局所場
12.3 外場による分極,磁化の生成
12.4 媒質がつくる場
12.5 相互作用のグループ
12.6 回転楕円体
12.7 帰還回路モデル
12.8 磁極─廃止されるべき概念
12.9 EB対応とEH対応
12.10 原子の超微細構造
12.11 局所場

第13章 相対論と量子論
13.1 マクスウェル方程式の相対論的表示
13.2 量子論と電磁気学

第14章 空間反転と擬テンソル
14.1 擬テンソル\r
14.2 空間反転対称性
14.3 能動的変換と受動的変換

付録
  A 添字によるテンソル計算
  B 曲線座標系におけるベクトル解析
  C クロードポテンシャル 1/rの粗視化

参考文献

索引


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