超弦理論を学ぶための場の量子論

書影

SGCライブラリ  76

臨時別冊・数理科学2010年9月

超弦理論を学ぶための場の量子論

定価:
2,305
(本体:2,095円+税)
難易度:中級

発行日:2010年9月25日

発行:サイエンス社

ISBN:4910054700909

サイズ:並製B5

ページ数:200ページ

在庫:品切れ

内容詳細

超弦理論を学ぶ準備としての場の量子論を,なるべく少ない予備知識で,通常の場の理論が抱える諸問題を明らかにすることと共に解説.

目次

第1章 量子力学のルールを学ぼう
  1.1 シュレディンガー方程式と観測量って何?
  1.2 場の理論の計算に現れるガンマ関数とそれに関連する関数とは?
  1.3 粒子の規格化と内積
  1.4 スピンって何だっけ?

第2章 相対性理論と量子力学の融合
  2.1 特殊相対性理論とは?
  2.2 便利な単位系
  2.3 クライン・ゴルドン方程式とその困難
  2.4 ディラック方程式とは?
  2.5 ディラック方程式の共変性
  2.6 自由粒子状態を調べよう
  2.7 量子力学の困難,その歴史的背景とホール理論
  2.8 場の量子論誕生へ

第3章 場の量子論の考え方
  3.1 井戸型ポテンシャル問題再考
  3.2 場の量子論の考え方
  3.3 状態と統計性をどう表す?
  3.4 1次元波動方程式を調べよう
  3.5 周期的な弦
  3.6 長さ無限大の弦では?
  3.7 カシミア効果とは?
  3.8 古典的弦の方程式は?
  3.9 4次元スカラー場の量子化は?

第4章 経路積分による量子化とは?
  4.1 量子力学での経路積分を復習しよう
  4.2 場の理論での経路積分はどうなる?
  4.3 真空のエネルギーは経路積分ではどう現れる?

第5章 スカラー場の相互作用をどうやって記述する?
  5.1 摂動展開してみよう
  5.2 S行列とは?
  5.3 ファインマンのプロパゲーター
  5.4 ガウス積分でのウイックの定理とは?
  5.5 定積分の摂動展開は?
  5.6 場の理論におけるウイックの定理とは?
  5.7 場の理論の摂動展開とは?
  5.8 振幅計算の例を見る

第6章 スピン1/2場を量子化しよう
  6.1 ディラック場の作用はどんな形か?
  6.2 ディラック場の量子化はどのようにする?
  6.3 フェルミオンのプロパゲーター
  6.4 フェルミオンの経路積分はどのようにしたらいい?
  6.5 フェルミオンに関してのファインマンルールとは?
  6.6 カイラル対称性って何?
  6.7 スピンと統計の関係を場の理論から導く?
  6.8 どっちが電子でどっちが陽電子?

第7章 光子の量子論と電磁相互作用
  7.1 電磁場の作用は?
  7.2 経路積分により量子化してみよう
  7.3 あっと驚くファデエフとポポフの方法とは?
  7.4 場の量子論からクローン力を導いてみよう
  7.5 スカラー場による力と重力子の交換による力
  7.6 光子の偏光方向が二つあるのはなぜ?
  7.7 電子の異常磁気能率と量子電磁気学

第8章 くり込み理論
  8.1 摂動計算で起こる困った発散
  8.2 次元正則化と固有時正則化
  8.3 結合定数の質量次元とくり込み可能性の関係は?
  8.4 くり込み
  8.5 裸のくり込みと物理的摂動論
  8.6 発散の次数を数えよう
  8.7 くり込み不可能な作用の例
  8.8 ボーズ量子とフェルミ量子における質量補正の比較
  8.9 くり込み可能な理論は完璧な理論?
  8.10 くり込み群とは?

第9章 対称性と対称性の破れ
  9.1 対称性の考え方とは?
  9.2 ネーターの定理
  9.3 並進対称性とエネルギー運動量テンソルとは?
  9.4 量子論におけるネーターの定理
  9.5 エネルギー運動量テンソルと一般座標変換不変性とは関係する?
  9.6 離散的対称性の自発的対称性の破れ
  9.7 スカラー場の真空期待値が異なる真空はお互いに直交する
  9.8 南部・ゴールドストーンボソンって何?
  9.9 ヒッグス機構とは?

第10章 非可換ゲージ理論と量子色力学
  10.1 ヤン・ミルズ理論とは?
  10.2 意外と便利なゲージ粒子の弦理論的描像
  10.3 非アーベル型ゲージ理論の量子化
  10.4 BRST不変性
  10.5 強い相互作用と陽子,中性子
  10.6 漸近的自由とは?
  10.7 ベータ関数って何?
  10.8 クオークの綴じ込めを知るには格子ゲージ理論を解析しよう

第11章 素粒子標準模型とは何か?
  11.1 素粒子標準模型二現れる物質は?
  11.2 クオークとレプトンはどんなもの?
  11.3 フェルミオンの質量の起源は?
  11.4 標準模型の有効理論を調べよう
  11.5 素粒子標準模型は完璧でない?
  11.6 素粒子標準模型ではニュートリノの質量が説明できない?
  11.7 素粒子標準模型では暗黒物質と暗黒エネルギーが説明できない?

第12章 大統一理論を学ぼう
  12.1 大統一理論とは?
  12.2 SO群とは何か?
  12.3 SU(N)の成り立ち
  12.4 部分群
  12.5 SU(5)大統一理論登場!
  12.6 統一理論の特徴とは?
  12.7 陽子が崩壊する?
  12.8 SO(10)大統一理論では物質場がすべて統一される?
  12.9 大統一理論の困難とその解決法は?

第13章 重力とその量子化の困難とは?
  13.1 共変微分って何?
  13.2 重力場中の運動方程式を調べてみよう
  13.3 曲率とは?
  13.4 重力場の方程式とはどのようなもの?
  13.5 重力の量子化の困難とは?

第14章 弦理論への序章
  14.1 重力の量子化の困難とその解消法は?
  14.2 弦理論の特徴

参考文献
索引

サポート情報

その他

正誤表 (2012/01)


臨時別冊 SGCライブラリ 76
「超弦理論を学ぶための場の量子論」サポートページ



正誤表

鈴木久男 著「超弦理論を学ぶための場の量子論」に誤りがございましたのでお詫びして訂正いたします.

関連書籍

数理流体力学への招待

米田 剛

2,310円(税込)

中級
弦理論と可積分性

佐藤勇二

2,750円(税込)

上級
偏微分方程式の解の幾何学

坂口 茂

2,241円(税込)

中級