賭けの数理と金融工学

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SGCライブラリ  35

臨時別冊・数理科学2004年9月

賭けの数理と金融工学

ゲームとしての定式化
定価:
1,572
(本体:1,429円+税)
難易度:中級

発行日:2004年10月10日

発行:サイエンス社

ISBN:4910054700947

サイズ:並製B5

ページ数:136ページ

在庫:品切れ

内容詳細

本書は「数理科学」誌で2002年12月号から2004年2月号に渡って連載された「賭けの数理と金融工学」を一冊にまとめたものである.「金融工学」が基本的に「賭けの理論」であるという認識に立ち両者の意味を明らかにすることを目的としている.

目次

第1編 賭けの無限の繰り返し
第1章 ゲームとしての賭け
1.1 「賭け」の問題
1.2 「結果当てゲーム」
1.3 「定理」の証明
1.4 「定理」の意味

第2章 マーティンゲール
2.1 確率の導入
2.2 マーティンゲール
2.3 マーティンゲールの収束性
2.4 確率ゼロの事象
2.5 「有利な」あるいは「不利な」賭け

第3章 より一般的な賭け
3.1 より一般的な賭けの問題
3.2 「賭け」の拡張
3.3 「ゲーム」としての構造
3.4 一般的なマーティンゲール
3.5 不利な賭けの場合

第4章 大数の強法則
4.1 有界でない賭け
4.2 大数法則
4.3 確率論的解釈
4.4 有利な賭けの場合
4.5 Kolmogorovの大数の強法則

第5章 有利な賭けの戦略
5.1 有利な賭けにおける最適戦略の構造
5.2 中立でない場合
5.3 僅かに有利な賭けの場合
5.4 無限に有利な賭け(?)

第2編 期待値と「確率」
第6章 賭けと期待値
6.1 期待値の定義
6.2 「確率」
6.3 「確率」の例
6.4 上期待価格と下期待価格

第7章 期待価格と「確率」
7.1 大数法則
7.2 「確率」と確率
7.3 定義の変更

第8章 ドゥモアブルの定理
8.1 ベルヌーイ系列
8.2 ドゥモアブルの定理の証明
8.3 より一般の場合
8.4 Uが凸でない場合
8.5 確率測度との関係

第9章 中心極限定理
9.1 中心極限定理の一般化
9.2 より一般の場合
9.3 Lindebelgの定理
9.4 確率測度の導入
9.5 確率測度による中心極限定理の表現

第10章 離散時間のデリバティブの評価
10.1 デリバティブの期待価格
10.2 Knpの漸近分布
10.3 Black-Scholesの公式
10.4 微分方程式の一つの解
10.5 安定分布
10.6 Poisson分布

第3編 金融工学の理論
第11章 連続時間における賭け
11.1 連続的に変動する資産
11.2 変動指数
11.3 変動指数の導出
11.4 Bachelierの中心極限定理
11.5 若干のコメント

第12章 連続時間の確率過程
12.1 連続時間の確率過程―ブラウン運動
12.2 幾何ブラウン運動
12.3 Black-Scholesの公式
12.4 Black-Scholesの公式の拡張

第13章 アメリカ型の派生資産
13.1 アメリカ型の派生資産
13.2 アメリカ型資産の評価
13.3 コールとプット
13.4 ブラウン運動モデルの下での評価
13.5 幾何ブラウン運動モデル
13.6 利子率の考慮

第14章 「効率的な市場」と確率モデル
14.1 効率的な市場
14.2 「公正な賭け」と確率論
14.3 派生資産の評価
14.4 公正でない市場

索引


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