量子暗号理論の展開

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SGCライブラリ  67

臨時別冊・数理科学2008年11月

量子暗号理論の展開

定価:
2,022
(本体:1,838円+税)
難易度:上級

発行日:2008年11月25日

発行:サイエンス社

ISBN:4910054701180

サイズ:並製B5

ページ数:144ページ

在庫:品切れ

内容詳細

気鋭の研究者の手に成る量子暗号理論の本格的なモノグラフ.学ぶ途上での難所や,基本的な問題の所在についてまとまった記述のある貴重な一冊である.量子暗号を学びたい方には必携の書.

目次

第1章 量子鍵配送の基本プロトコル
  1.1 秘密鍵と暗号通信
  1.2 量子鍵配送の枠組み
  1.3 基本プロトコル

第2章 量子鍵配送の安全性とエンタングルメント
  2.1 エンタングルメントのモノガミー
  2.2 小さな不完全性の取り扱い
  2.3 エンタングルメントの抽出
  2.4 無作為抽出検査
  2.5 エンタングルメント抽出による量子鍵配送
  2.6 プロトコルの簡略化とBB84プロトコル

第3章 量子鍵配送の安全性と相補性
  3.1 量子力学の相補性と暗号通信
  3.2 仮想プロトコルによる安全性の証明
  3.3 相補性を用いた安全性の証明
  3.4 現実的な装置による量子鍵配送の安全性
  3.5 秘密鍵抽出とエンタングルメント抽出

第4章 量子公開鍵暗号
  4.1 量子公開鍵暗号とは
  4.2 岡本-田中-内山による量子公開鍵暗号(OTU暗号)
  4.3 河内-小柴-西村-山上による量子公開鍵暗号(KKNY暗号)
  4.4 KKNY暗号の一般化
  4.5 KKNY暗号の情報理論的安全性

第5章 量子公開鍵暗号の安全性
  5.1 計算モデル
  5.2 量子公開鍵暗号系の定義再考
  5.3 攻撃モデル
  5.4 敵対者の成功基準
  5.5 量子公開鍵暗号の安全性概念
  5.6 選択平文攻撃における識別困難性と強秘匿性の等価性
  5.7 弱選択暗号文攻撃での識別困難性と弱頑健性の等価性
  5.8 安全性概念の等価性の意義

第6章 量子デジタル署名
  6.1 量子デジタル署名とは
  6.2 Gottesman-Chuangによる量子デジタル署名(GC署名)
  6.3 計算論版GC署名の安全性

参考文献
索引

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