災害心理学序説

書影

心理学叢書  11

災害心理学序説

生と死をわけるもの
定価:
1,925
(本体:1,750円+税)

発行日:1982年11月1日

発行:サイエンス社

ISBN:978-4-7819-0033-9

サイズ:並製B6

ページ数:256ページ

在庫:品切れ

内容詳細

なぜ北海道浦河では震度6の烈震にみまわれながら,ただ一件の出火もなかったのか.地震・火災を始めとする数多くの調査に基づきながら,様々な災害時の行動を科学する.「サイコロジー」の好評連載に最新のデータを盛りこみ,初の「災害心理学」待望の書.

目次

1 不意を襲うもの なぜ自分だけはなのか
1-1 天災国日本と災害観
1-2 天災と人災 災害を左右する人間の要因
1-3 なぜ「自分だけは」なのか
2 衝撃と恐怖 フール・プルーフとフェイル・セーフ
2-1 恐怖とあわて方
2-2 とっさの行動
2-3 適応行動の困難
2-4 認知の変容
3 油断 敵を知り己を知る
3-1 災害は意地悪と知るべし 済生会八幡病院火災
3-2 非常ベル奏効の例
4 未知への恐怖 地下街の惑乱
4-1 静岡駅前地下街ガス爆発
4-2 地下街の不安
4-3 防火ドア 超高層の不安
4-4 釧路のオリエンタルホテル火災
4-5 非常ドアと生死紙一重 らくらく酒場
5 生死をわかつもの 死の絶望と生への闘争
5-1 危険への対応様式 恐怖と不安
5-2 非難時の行動傾向
5-3 キャバレー・プレイタウンの火災
5-4 生死をわかつもの 死への殺到
5-5 生命を守った人たち 生への脱出
5-6 プレイタウンの教訓
6 避難行動の力学 人はどう逃げるか
6-1 閉所空間からの逃避
6-2 いつ避難するか
6-3 どう避難するか
7 地震と都市 超高層・地下街・自動車と動乱
7-1 超高層の大揺れと人間行動
7-2 自動車の暴走\r
7-3 地下鉄と群集行動
8 人的被害・死傷 倒壊−圧死と延焼−焼死
8-1 倒壊 圧死モデルと住構造
8-2 負傷の様態と人間行動
8-3 災害と食生活
8-4 被害実態と生活困難感
9 広域避難 死の淵からの大脱走
9-1 都市型の広域火災
9-2 広域避難場所と避難傾性
9-3 避難のマイナスとプラス
9-4 避難開始のアンケート調査
10 群集行動 群集雪崩と圧死のダイナミズム
10-1 群集雪崩
10-2 密度と群集の流速
10-3 アーチアクションと将棋倒し
10-4 もう1つのアーチアクション
10-5 対抗群集
10-6 異質群集流
11 不安と回避 警戒宣言と社会的混乱
11-1逃避と回避
11-2 予知情報と警戒宣言
11-3 予知対応 スペクトラム・パターン
11-4 余震情報
11-5 デマの分析
11-6 「警戒宣言」誤放送への反応
12 情報とデマ この両刃の剣
12-1 情報チャンネルとその評価
12-2 具体的で直接的情報 パーソナル・メディア
12-3 パーソナル・コミュニケーションの力動
12-4 情報伝達経路
12-5 流言の変容と歪み
13 パニックとその制御 群集の恐怖と狂乱
13-1 パニック実験 混乱と不信
13-2 対人認知の変化 不信と攻撃
13-3 火災からの脱出を阻むもの 狂乱
13-4 将棋倒しと閉塞
13-5 地域のパニック・ポテンシャルの計測
13-6 パニック行動の判別分析
13-7 パニックを免れるために

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