見せる自分/見せない自分

書影

セレクション社会心理学  1

見せる自分/見せない自分

自己呈示の社会心理学
定価:
2,090
(本体:1,900円+税)
難易度:中級

発行日:1994年11月1日

発行:サイエンス社

ISBN:978-4-7819-0753-6

サイズ:並製四六

ページ数:320ページ

在庫:品切れ

内容詳細

人は自分をどのように見ているのか.日常生活の中で,けっこう気になる事柄です.そこで私たちは,状況に応じて,好印象で見られようと積極的に振舞ったり,これ以上悪く見られないように守りの姿勢をとったりすることがよくあります.本書ではこうした「自己呈示」の視点から,対人関係や自己の問題を広範囲に検討しています.

目次

1 見せる自分/見せない自分
1-1 受け取る印象によって決まる他者への対応
1-2 自分をどのように「見せる」か
1-3 人生はドラマ?
1-4 「自然の劇場」で演じる
1-5 ゴフマンの業績と社会心理学における自己呈示研究
2 釈明 守りの見せ方
2-1 弁解と正当化
2-2 どのように釈明するのか
2-3 他者の「顔」を立てるための釈明
2-4 釈明の効果
2-5 謝罪 詫びる気持ちの表裏
2-6 どのような釈明が使われるか
2-7 企業イメージの危機と釈明
3 セルフ・ハンディキャッピング 自滅的行動の不思議
3-1 セルフ・ハンディキャッピングの実証的研究
3-2 さまざまなセルフ・ハンディキャッピング方略
3-3 「努力をしないこと」の隠れた意味
3-4 わざわざ,困難な状況や目標を選ぶ
3-5 敵に塩を送る?
3-6 主張的なセルフ・ハンディキャッピング
3-7 セルフ・ハンディキャッピングに影響を与える要因
3-8 釈明やセルフ・ハンディキャッピングを使い続ける理由
4 他者の栄光に浴する 間接的な自己呈示方略
4-1 「栄光浴」の心理
4-2 「効果」を知って行うのか
4-3 ライバルの評価を下げる
4-4 誕生日が同じ人にどんな印象を抱くか
4-5 栄光浴はしたいけれど
5 自己呈示とは?
5-1 自己呈示をめぐる問題
5-2 自己呈示の機能\r
5-3 いつ,自己呈示をするのか
5-4 さまざまな自己呈示 どのような種類があるのか
6 良い印象を演出する 取り入り・自己宣伝・示範
6-1 取り入り 好かれるように見せる
6-2 取り入る人のジレンマ
6-3 自己宣伝 有能な人間に見せる
6-4 日本人の謙遜
6-5 女性の謙遜
6-6 「見せる」ことの重荷
6-7 示範 価値ある人間に見せる
7 「強さ」と「弱さ」を演出する 威嚇と哀願
7-1 威嚇 攻撃の一側面
7-2 哀願 弱々しく見せる
7-3 失敗を「見せる」
7-4 「女らしさ」の自己呈示
7-5 「女性的に」食べる
7-6 哀願的な自己呈示の悪影響
8 自己呈示の個人差 自己モニタリングとマキャベリ主義
8-1 自己モニタリングとは
8-2 自己モニタリングの測定
8-3 状況によって行動が変わる人 変わらない人
8-4 態度から行動を予測できるか
8-5 デートの相手の選び方 高SMは「面食い」?
8-6 広告の好みと自己モニタリング
8-7 現代のマキャベリ
8-8 マキャベリアンの行動特性 「そ知らぬ顔」ができる人
8-9 他者を操作するために
8-10 自己モニタリングとマキャベリズム 共通点と相違点
9 自己呈示と自己概念 「見せる姿」と「本当の自分」の関係
9-1 自己呈示の方向づけをする自己概念
9-2 振舞いが自分自身の見方を変える 認知的不協和理論との関係
9-3 振舞いが自分自身の見方を変える 実験的研究
9-4 予言の自己成就
9-5 内面化を促進させる条件 公的場面での自己呈示
10 舞台から降りて 「本当の自分」を表現する
10-1 自己呈示は嫌い?
10-2 舞台から降りて
10-3 自己呈示の要素が少ない行動
10-4 自己開示 「本当の自分」をさらけ出す

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