めくるめく数理の世界―情報幾何学・人工知能・神経回路網理論

 

めくるめく数理の世界―情報幾何学・人工知能・神経回路網理論

定価:
3,190
(本体:2,900円+税)

発行日:2024年10月10日

発行:サイエンス社

ISBN:978-4-7819-1611-8

サイズ:上製A5

ページ数:328ページ

在庫:在庫あり

内容詳細

激動の時代を生きた著者が65年を超える研究生活を振り返り,その時々の時代背景と考究・情熱を独白的に綴った一冊.

目次

第1章 数理工学への入門 ― 大学院時代
  1.1 数理工学の門を叩く
  1.2 数理コースは苦闘する
  1.3 自由な世界
  1.4 電気回路網のトポロジー ― ホモロジー,コホモロジーと双対性
  1.5 連続体力学 ― 非リーマン塑性論
  1.6 信号空間の情報理論
  こぼれ話1 近藤一夫小伝
  こぼれ話2 コンピュータと私

第2章 AI研究と数理脳科学の原点 ― 九州大学時代
  2.1 自由の天地 九州大学
  2.2 機械学習 ― 確率的勾配降下法の始まり
  こぼれ話3 深層学習の起源

第3章 東京大学へ ― 激動の時代:神経回路網の数理
  3.1 東京大学へ戻って
  3.2 統計神経力学の始まり
  3.3 神経集団の力学
  3.4 統計神経力学の基礎
  3.5 連想記憶モデル
  3.6 初めてのアメリカ
  3.7 神経場のパターン力学
  3.8 神経回路網の自己組織化
  3.9 神経場の自己組織化
  3.10 統計神経力学
  こぼれ話4 外国旅行の想い出

第4章 情報幾何の始まりと展開
  4.1 情報幾何のできるまで
  4.2 確率分布族のなす空間 ― リーマン空間と双対接続
  4.3 ダイバージェンスと情報幾何
  4.4 双対平坦空間とBregmanダイバージェンス
  4.5 統計的推論の高次漸近理論
  4.6 検定の高次漸近理論
  4.7 高次漸近理論は有効か,最尤推定は最良か?
  4.8 時系列と線形システムの情報幾何
  こぼれ話5 長岡浩司の幻の論文
  こぼれ話6 ロシアの科学と私
  こぼれ話7 秘書列伝

第5章 世界への進出 ― ニューロブーム,バブル期とその崩壊
  5.1 第2次ニューロブームの到来
  5.2 学界の国際政治の暗部
  5.3 ヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラム
  5.4 リアルワールドコンピューティング計画
  5.5 文部省の重点研究
  5.6 Boltzmann機械と情報幾何
  5.7 機械学習
  5.8 局外母数のある統計モデルとNeyman-Scott問題:セミパラメトリック確率モデルの幾何
  5.9 比例係数の問題
  5.10 神経パルス列の発火特性
  こぼれ話8 京都賞
  こぼれ話9 私を超えていった研究者:川人光男と合原一幸
  こぼれ話10 白タク事件

第6章 理化学研究所 ― 研究者の天国
  6.1 理化学研究所へ
  6.2 独立成分分析と情報幾何
  6.3 神経スパイクの高次相関と階層モデルの情報幾何
  6.4 自然勾配学習法
  6.5 センター長時代 ― 管理の仕事
  6.6 情報統合と意識の情報幾何
  こぼれ話11 研究者倫理と盗作疑惑あれこれ

第7章 研究は私の趣味 ― 退官後の研究
  7.1 統計神経力学
  7.2 Wasserstein情報幾何
  7.3 3層パーセプトロンの学習とWasserstein幾何
  7.4 未解決の問題 ― 多端子統計推論
  こぼれ話12 甘利一族

あとがき
文献一覧
索引

サポート情報

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