インターネット社会と法

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インターネット社会と法

定価:
2,618
(本体:2,380円+税)

発行日:2003年3月10日

発行:新世社

ISBN:978-4-88384-057-1

サイズ:上製A5

ページ数:280ページ

在庫:品切れ

内容詳細

インターネットというメディアをめぐる法的問題の特質はどこにあるのか.現状の法でどこまでカバーでき,どんな課題が残されているのか.本書は,このような「インターネット社会における法」についての論点を,第一人者が整理しまとめた格好の概説書である.複雑多岐に展開する情報化社会の法の姿を一望の下に収める.

目次

1 インターネットと法的対応
1.1 インターネットの普及とその影響
1.2 法の世界へのインターネット社会のインパクト
1.3 情報化法的点検論
1.4 現法体制変革論
1.5 現法体制内対応論

2 インターネット社会の推進政策と法
2.1 情報政策の概念構成の試み
2.2 e-Japanへの取組
2.3 情報関係法の分類
2.4 IT基本法

3 インターネットと表現の自由(情報発信権・情報受信権)
3.1 メディアの発達と表現の自由
3.2 インターネットと情報発信権・情報受信権
3.3 インターネット上の情報流通の問題点とコンテンツの制約論
3.4 情報流通のルール化
3.5 プロバイダー責任制限法の概要

4 インターネットと電子国家(立法府・行政府・司法府・自治体)
4.1 はじめに
4.2 電子政府への道
4.3 電子政府の課題
4.4 電子国家への展望―立法府・司法府の電子化の流れ

5 インターネットとプライバシー・個人情報の保護
5.1 インターネット社会におけるプライバシー保護
5.2 情報化社会の進展とプライバシー問題の認識
5.3 OECDプライバシー・ガイドライン(1980年)の概要
5.4 個人情報保護基本法制化の提案と議論
5.5 高度情報通信社会推進本部個人情報保護検討部会の検討と中間報告(1999年7月-11月)
5.6 個人情報保護法制化専門委員会の検討と大綱(2000年2月-10月)
5.7 個人情報保護法案の閣議決定・国会提出(2001年3月以降)
5.8 個人情報保護法案の概要
5.9 行政機関個人情報保護法案の概要
5.10 情報化の進展への柔軟な対応の必要性

6 クッキー技術の利用とプライバシー
6.1 インターネットとクッキー
6.2 クッキーの概念
6.3 クッキーによって生じるプライバシー侵害の問題
6.4 クッキーとプライバシー保護原則との関係
6.5 クッキーによるプライバシー侵害への対策

7 電子商取引と関係法の整備
7.1 電子商取引の概念
7.2 電子商取引関係法等
7.3 電子商取引の特質
7.4 電子商取引の各法分野
7.5 電子商取引を促進させるための法律の整備―時代区分による立法の分類―\r
7.6 ネット対応法制―電子帳簿保存法・電子署名法・特定商取引法―\r
7.7 民商事法分野等の対応促進―IT書面一括法・電子消費者契約法―\r
7.8 アメリカ・EUの電子商取引関係法
7.9 留意点

8 名誉毀損・プライバシー侵害とプロバイダーの責任
8.1 インターネットと名誉毀損・プライバシー侵害
8.2 日本の判例とその問題点
8.3 アメリカの名誉毀損法の概要
8.4 ネット上での名誉毀損に関する初期の判例
8.5 通信品位法(1996年)第230条
8.6 ゼラン対アメリカ・オンライン社事件
8.7 ゼラン事件後の法理の展開
8.8 今後の課題

9 情報化の進展と著作権法の改正
9.1 著作権法の概要
9.2 情報化の進展と著作権法の対応
9.3 著作権法の改正
9.4 デジタル・ネットワーク化と著作権法の改正
9.5 著作権法改正要因の分析

10 デジタル・コンテンツの制作と著作権
10.1 IT社会の特徴と著作権法制
10.2 著作権法の基本構造
10.3 著作権法のゲーム・ソフト関連の規定
10.4 コンピュータ・グラフィックス(CG)
10.5 ゲーム・ソフトの権利関係
10.6 デジタルコンテンツの制作と著作権
10.7 情報法理と著作権法

11 デジタル・コンテンツの流通と著作権
11.1 デジタル・コンテンツ流通ルールの必要性
11.2 デジタル・ミレニアム著作権法の目的と特徴
11.3 デジタル・コンテンツ関係訴訟
11.4 MP3とMP3再生装置Rioの登場
11.5 ナップスター事件
11.6 MP3コム(MP3.Com)事件
11.7 音楽ファイル交換ソフトと日本法での状況
11.8 デジタル時代の著作権と表現の自由との衝突
11.9 著作物を利用する権利の行方
11.10 著作権保護と表現の自由の関係についての日本法での状況
11.11 企業対インターネット文化の対立

12 サイバー犯罪・サイバー戦争の国際的側面
12.1 インターネットと戦争!?
12.2 インターネット上の違法行為の特性
12.3 越境するサイバー犯罪と刑事法
12.4 情報戦争と国際法
12.5 設例の解答

13 インターネットと紛争解決
13.1 はじめに
13.2 一般的なインターネット紛争解決
13.3 ドメイン名紛争
13.4 ドメイン名の管理体制
13.5 アメリカにおける対応
13.6 日本における対応

索引

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