数理科学 2019年2月号

数理科学 2019年2月号 No.668

経路積分を考える

その変遷と基礎物理学の発展
定価:
1,049
(本体:954円+税)

発行月:2019年2月

JAN:4910054690293

在庫:在庫あり

内容詳細

ファインマンによって考案された経路積分は,演算子を用いない量子化の方法として導入されましたが,場の理論においては,ゲージ理論の正しい量子化を導くのに決定的な役割を果たしました.当初,経路積分の数学的な厳密さには疑問もありましたが,現在では逆に,量子場の理論の非摂動的な構成に欠かせないものとなっており,経路積分の手法は素粒子物理をはじめとして物理学の様々な分野において利用されています.本特集では経路積分について基礎的な話から先端的な話題まで,数理科学諸分野との関係性も交えて紹介していきます.

表紙CGコメント

この表紙では変形した正六角形によって平面全体をタイリングしています.1 つのタイルを合同変換群によってコピーし平面全体に充填したタイリングはアイソヘドラル・タイリングと呼ばれており,93 種類に分類できることが知られています.(巴山竜来)

目次

特集

  • 経路積分をめぐって
    日笠健一
  • 量子力学と経路積分
    柏 太郎
  • ゲージ場の理論と経路積分
    九後汰一郎
  • 量子アノマリーと経路積分
    鈴木 博
  • 格子QCDと経路積分
    大野木哲也
  • 経路積分における数値的方法
    ~ 確率的手法と決定論的手法 ~
    藏増嘉伸
  • 原子核物理学における経路積分と半古典近似
    萩野浩一
  • Feynman経路積分についての数学的結果
    一ノ瀬 弥

書評

  • 格子場の理論入門
    金谷和至
  • 圏と加群
    高橋篤史
  • 複雑系科学への招待
    内田就也

連載

  • 例題形式で探求する集合・位相 11
    ~ 連結性 ~
    丹下基生

サポート情報

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