数理科学 2024年7月号

数理科学 2024年7月号 No.733

数理に現れる双対性

双対的思考法によるアプローチ
定価:
1,049
(本体:954円+税)

発行月:2024年7月

JAN:4910054690743

在庫:在庫あり

内容詳細

数理諸分野に現れる《双対》の概念は,異なる概念相互の関係性を統一的に捉えることができたりと,数理科学の重要なキーワードとして多くの場面で活躍しています.しかしながら双対の考え方は初学者には難しく,いざ遭遇してもその意義や嬉しさが今ひとつピンとこないかもしれません.本特集では,初学者の目線に立って,双対のアイデアがどのような場面でどのように威力を発揮するのか,そのメカニズムから普遍性,多面性,種々の性質に着目し,双対概念が映し出す数理の諸相を紹介していきます.

表紙CGコメント

4 次元空間内の 3 次元球面上にトーラスの族をつくることができます.これに 4 次元回転を施すことにより,3 次元球面内で変換されます.今回の表紙では,この変換をさらにステレオ射影によって 3 次元空間に射影して 3 次元曲面を作成し,レンダリングしました.(巴山竜来)

目次

特集

  • 双対性の歩き方
    加藤晃史
  • 線形代数から入門する双対性
    ~ T双対と⊥双対 ~
    小林正典
  • ガロア理論における双対性
    三枝洋一
  • トポロジーにおける双対定理
    ~ Poincare双対性をめぐって ~
    逆井卓也
  • 群と表現における双対性
    梅田 亨
  • 圏論における双対性
    丸山善宏
  • 量子力学における双対関係
    加藤光裕
  • 電磁気学における双対性とその展開
    風間洋一
  • 統計力学における双対性
    鈴木淳史
  • 素粒子論における双対性
    ~ 場の量子論と弦理論からの例 ~
    米谷民明

書評

  • 電磁気学探求ノート
    ~ “重箱の隅”を掘り下げて見えてくる本質 ~
    丸吉一暢

連載

  • 量子集合論入門 7
    ~ 竹内の量子集合論 ~
    小澤正直

サポート情報

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