ランダム行列とゲージ理論

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SGCライブラリ  127

臨時別冊・数理科学2016年8月

ランダム行列とゲージ理論

〈普遍性〉を通して捉える量子物理
定価:
2,413
(本体:2,194円+税)
難易度:上級

発行日:2016年9月10日

発行:サイエンス社

ISBN:4910054700862

サイズ:並製B5

ページ数:144ページ

在庫:在庫なし

内容詳細

“普遍性”を鍵として,素粒子物理学,固体物理学諸領域から,カオス理論,数理物理学,数学諸分野に至るまで,広範な諸領域と関わりを持つランダム行列,片や物理学の基礎理論として揺るぎない位置を占めるゲージ理論.本書はランダム行列理論への入門と,ゲージ理論への適用を解説.

目次

第1章 プロローグ:量子論とカオス
  1.1 古典解析力学
  1.2 量子化規則
  1.3 調和振動子2種
  1.4 古典的カオス
  1.5 量子的カオス
  1.6 BT予想とBGS予想

第2章 ランダム行列
  2.1 時間反転
  2.2 エルミート行列の分類
  2.3 固有値分布関数
  2.4 固有値分布関数:カイラル型
  2.5 固有値の相関関数・個別分布

第3章 準位統計関数
  3.1 固有値相関関数:β=2
  3.2 フレドホルム行列式:β=2
  3.3 クリストッフェル-ダルブー公式
  3.4 固有値相関関数:β=4,1
  3.5 フレドホルム行列式:β=4,1
  3.6 歪直交多項式
  3.7 まとめ

第4章 スケーリング極限
  4.1 ガウス型ユニタリー集団
  4.2 ウィグナーの半円則
  4.3 バルク
  4.4 ソフトエッジ
  4.5 ラゲール型ユニタリー集団/ハードエッジ
  4.6 カーネルの退化
  4.7 シンプレクティック集団・直交集団
  4.8 フレドホルム行列式の数値評価

第5章 レプリカ法と非線形σ模型
  5.1 ハバード-ストラトノビッチ変換
  5.2 ラージN極限
  5.3 微視的極限
  5.4 普遍性,超対称性法
  5.5 対称性の自発的破れ
  5.6 カラー-フレーバー変換
  5.7 カイラル円周集団

第6章 QCDとランダム行列
  6.1 量子色力学
  6.2 格子ゲージ理論
  6.3 強結合展開
  6.4 ラージN極限:2次元ゲージ理論
  6.5 ラージN極限:次元縮小
  6.6 超対称性による局所化

第7章 ディラック準位統計
  7.1 カイラル対称性の自発的破れ
  7.2 バンクス-キャシャ公式
  7.3 カイラル有効理論
  7.4 ε領域
  7.5 微視的準位相関
  7.6 実・擬実表現フェルミオン
  7.7 固有値相関関数:有質量カイラルランダム行列
  7.8 有限密度ゲージ理論と対称性クラスの内挿
  7.9 有限温度ゲージ理論とアンダーソン局在

第8章 エピローグ:周期軌道とNG粒子
  8.1 周期軌道論
  8.2 2準位相関関数
  8.3 周期軌道/σ模型対応

付録A 4元数
  A.1 定義
  A.2 4元数行列
  A.3 4元数行列式

付録B リー代数の表現
  B.1 リー代数
  B.2 表現
  B.3 表現の例

参考文献
索引

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